KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

浦和対神戸(第9節/2022)。 #urawareds

明本の退場も含めて、全体的に面白い試合でした(退場が面白いというわけではなく、展開的な)。自軍には勝ってほしいので、その点では残念でしたけど、明本の退場前はサッカーそのものが面白く、退場後はリカルド監督の采配が興味深かったです。そしてイニエスタの唯一無二のボールコントロールも見られてよかった(そのイニエスタからボールを奪った柴戸と、それに対してイニエスタがファウルしたシーンは胸熱でした)。

f:id:prings:20220223155751j:plain
珍しく南側自由席から

馬渡の加入は今春最高の補強ではないか。

今シーズン、いろいろな選手が加入しました。公式戦3試合を振り返ってみると、馬渡のパフォーマンスが群を抜いて素晴らしいと思います。徳島でリカルドサッカーを経験しているとはいえ、いつ内側に入ればいいか、外を回ればいいかを知っていて、そしてDFに求められる基本的な能力、守備力が高いです。

今の浦和はこれから経験を積むタイプの選手が多くいますが、馬渡は補強した選手の中でも年齢は高い方です。この選手を見ていると、サッカーってやっぱり経験値ってものを言うんだなと思います。入団の時は「自分のキャリアはもう終わったと思っていた」なんて殊勝なことを言っていましたが、馬渡って言葉よりも行動で示すタイプですね。素晴らしい選手だと思います。

この選手のおかげで明本が前で伸び伸びとできているとも言えますね。そう言う意味でも最高の補強でした。

神戸は中盤がダイヤモンド型の4−4−2。

神戸の布陣を見ていると、サンペールをアンカーにしてインサイドハーフに郷家と山口蛍、トップ下にボージャンを置くダイヤモンド型の4−4−2でした。山口蛍はアンカーポジションの方が合うような気がするのですが、監督としては悩ましいところなのかも知れません。明本が退場するまでは、効果的な形で武藤、大迫にボールが入る回数が少なく、浦和の守備はとても機能していました。武藤に入れられた1点目は武藤を誉めるべきだと思います。

この布陣だとボージャンと郷家が鍵を握っていると思うのですが、そこまで機能しているように見えませんでした。京都ほどプレスの圧力は強くありませんでした。そもそも大物揃いの神戸には激しいプレスを求めるようなサッカーは向いてなさそうです。そう言う意味で浦和は比較的ボールを運びやすかったです。

なぜ関根が左だったか?

公式戦3試合目にして初めて関根が左側で先発でした。川崎戦、京都戦は右ウィングでした。なぜ左なんだろうと。松崎が左利きで右ウィングが主戦場なのでどちらでもできる関根が譲ったことと、左SBの大畑のケアも考慮されていたのかも知れません。

関根は、わかっていたことですけど、尋常でない負けん気とスタミナ、そしていざとなったらドリブルでかわせるという伝家の宝刀があるため、今のリカルドサッカーには必要不可欠な選手になってますね。頼もしいです。

10人になってからの戦いはあれで良かったのか。

明本が退場になったのが後半13分。残り30分以上ある中で、浦和は守りに徹しました。あれで良かったのかどうかは結果論なので、同点に追いつかれてしまった結果から行くと、前からプレスに行っていた方が良かったのかもしれないとも思います。1人退場になって守備に徹したというのは、2017年に車屋が退場になって10人になった川崎が、自陣に引きこもって浦和に逆転されてしまったACLを思い出します。

あれは浦和からすると川崎が自陣に引きこもってくれて助かった、と私は感じました。今回の神戸も「助かった」と思っていたかもしれません。10人でも前からプレスに行っていた方が良かったかとは思いますが、ただやはり結果論なのでリカルド監督の選択肢もありだったとは思います。とても難しい采配でした。10人で前プレに行くと、体力をかなり消耗するので、連戦を考えてのこともあったかもしれません。

これで公式戦終えて、1勝1敗1分け。Jリーグだけで言うと2試合消化して勝ち点1。まあでもどの試合も内容はいいと思いますし、今のサッカーを続けていって欲しいです。

f:id:prings:20220223154005j:plain
晴天の埼玉スタジアムでした