KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

浦和対磐田(第5節/2022)北欧三銃士とはよく言ったものだ。 #urawareds

誰がつけたか北欧三銃士。この試合はあまりもこの言葉がぴったり過ぎて、「い、犬飼もゴール決めたんやで?」と心の中でそっとつぶやく必要があるほど、欧州の助っ人が輝いた一戦でした。

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ビルドアップがちゃんといけば・・

この試合、何が一番良かったかというと西川から始まるビルドアップです。おそらく事前のスカウティングと浦和の戦術がバッチリとハマった試合だったのだと思います。

磐田は、京都や鳥栖ほど猛烈にプレスをかけてくるわけではありませんが、それでも前線の2枚で前から迫ってくるシーンはありました。浦和は西川とCB2人、そして岩尾の4人でボールを回し、非常に上手く相手のプレスを切り抜けていました。ここがうまく行くと、今の浦和は強みを発揮できるようです。

スタッツを見ると、浦和はシュート19本(枠内13本)、磐田は11本(枠内3本)。後半途中から守備に徹した感じがありましたので、実質的には圧倒したような形となりました。

傷心の大井とGGKの三浦

前半の3得点のうち、磐田の大井健太郎が2失点に絡んでおり、また攻撃に厚みを持たせるためファビアン・ゴンザレスと後半頭から交代しました。PKになったハンドはちょっと不運だったなぁという気はしますが、こういうこともあるのでしょう。

磐田のGK・三浦は4失点しましたけど、この選手がいなかったら7〜8失点くらいしているんじゃないかという働きぶりでした。いわゆるGGK(Great Goal Keeper)ですね。すみません、GGKは私の造語です。

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犬飼が左、ショルツが右というオプション

ほほうっと思ったところです。犬飼が左でショルツが右。ショルツは浦和に加わってからずっと左をやっていましたが、(私の記憶では)今回初めて右CBを担いました。ミッティランにいる時は右CBをやっていたようで、こちらの方が本人は慣れているのかもしれません。

また、犬飼は元々左CBでしたが、ザーゴ時代に右CBへ移されたようです。今回は酒井宏樹が非常に攻撃的なポジションをとっていたので、ショルツがドリブルで持ち上がり、小泉や酒井へ繋ぐというのは、胸熱でした。むちゃくちゃ攻撃的だなと。

逆に大畑は、同じサイドに鈴木雄斗がいるからか、攻撃参加は自重していました。ショルツが上がった時は、主に大畑、岩尾と犬飼で最終ラインを固めていました。

そしてモーベルク

モーヤンです。凄かったですね。リカルド監督の要求するウイングの要素をかなり備えていそうです。

今の時代、ウイングに求められる要素というのは、サイドから切り裂いてくれるタイプです。どれだけパスワークが素晴らしくてもドリブルで切り裂いてくれると相手の守備に「揺らぎ」が生じます。モーヤンを防ぐために二人、三人とマークが集まれば他の選手が空きます。

川崎にいた三笘然り、ロッベン然り、です。ここの「揺らぎ」を生じさせるためにモーヤンは来た、とも言えます。昨日の跨ぎドリブルを見ると、十分にその技能はありそうだ、と思いました。

面白かったのが、モーヤンがゴールを決めた時のリカルド監督の表情でした。いつもは全力で喜びを表現する監督ですが、この時はなぜか「ニヤリ」。あまりにも鮮やかに決めすぎて、笑いが込み上げてきたのかなぁと私は解釈しました。笑っちゃいますよね、あのレベル違いのパフォーマンスは(笑)。

今節は今まで溜まっていたモヤモヤが一気に解消されたような内容になりました。しかしながら、西川からのビルドアップがうまくいかない場合は、まだ厳しい試合になりそうな気がします。

ユンカーも帰ってきて、モーベルクもついにデビュー。体制は整いつつあります。まだまだチームとして上がっていきそうな雰囲気ありますね。楽しみです。

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