KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

ショルツはなぜドリブルで前進できるのか。 #urawareds

ショルツ選手、良いですよね。私のレプリカユニも28番が背中に入っています。ショルツの素晴らしいところとして、予測というか、ここにボールが来ると危ないなと感じるスキルが高いと私は思っています。また、タイトルにもある通り、ドリブルもこの選手の大きなストロングポイントです。なぜドリブルで前に進めるかって、それはもうドリブルが上手いからなんです(笑)。ただ、CBにしては面白いドリブルをするなぁと思ったので記事を書いてみました。



ボールを小刻みに触り、上体は起こしている

サッカー選手ならみんなそれなりにドリブルは上手だと思うのですが、数あるCBの中でなぜショルツだけあのようにドリブルで持ち上がることができるのでしょうか。昨年まで浦和に所属したトーマス・デンもドリブルが上手だったと思いますが、距離はショルツの方が長く運ぶと思います。


ショルツのドリブルを見ていると、まず小刻みにボールに触る。走りながら小刻みにボールに触るのは難しいです。今シーズンユトレヒトへ移籍した前田直輝は、子どもの時にかなりドリブルを練習しました。コーンを二つ置いて8の字にドリブルでぐるぐる回るという単純な練習でした。目標は確か1日7000タッチ(数はうろ覚え)。時間じゃなくてタッチ数なんです。


それだけ走りながらタッチするのはドリブラーとしては大事なことで、しかもドリブルをしている時にボールを見てはいけません。ショルツを見ていると、彼も全くドリブルの時にボールは見ていません。ボールを見ずに細かくタッチするというのはなかなかの技術が必要です。


そして、ショルツはドリブルの時に上体がきちんと起きています。姿勢良くドリブルをして周りを見ながら前線へ上がることができます。これで相手が近づいてきてもすぐにパスルートを確保してボールを味方選手に渡すことができます。ボールをロストせずに前に運ぶことができる。素晴らしい技術です。


FWのドリブルと何が違うのか

FWのドリブルとショルツが違うのは、重心が高いことです。ドリブルの上手なFWは、腰の位置が低くて切り返したりターンをしたり、狭いスペースでも瞬時に対応するために重心を低くしています。


CBのポジションは、FWに比べるとスペースは広く、あまりくねくね曲がる必要もありません。そのため、ショルツのドリブルは重心がとても高く、まっすぐ前に進みます。でも細かくボールにタッチしているので、なかなか相手も寄せるタイミングがありません。これがショルツが前に進める所以ですね。


ミシャの時だと那須大介なんかがリベロのようにドリブルで前に進むことがありましたが、ショルツはよりその部分が顕著だと思います。凄く面白いCBだと思います。相手からするとプレスに行くとパスを出されるし、行かないと前に進まれるし、やっかいな選手です。いやぁ、ショルツのユニ買って良かったなぁ(笑)。


f:id:prings:20220319165848j:plain
北欧三銃士