KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

Netflixでは、普通の社員が社長にフィードバックするそうだ・・。すげー社風だな。

「NO RULES」という本を読んでいます。NetflixのCEOとフランスの大学教授が共著で出版した本です。



この本を読んでいて面白いなぁと思ったのが、Netflixでは4階級も違う社員が上役の社員に向かってフィードバックできる環境になっていると言うことでした。著者のエリン・メイヤーさんが初めてNetflixで講演した時のこと。スピーチの途中で壇上から下に降りて社員と話している時に、とある社員から

「あなたが壇上から議論を進めるやり方は、文化的多様性に関するあなた自身の主張と矛盾すると思います。意見を求めて、最初に手を挙げた人を指しましたよね?それは著書のなかで『避けるべき』と指摘していたワナに、自らはまっていることになります。手を挙げるのはアメリカ人だけだから、意見を述べる機会を得るのはアメリカ人だけになるでしょう?」

と言われました。まあ、つまりあなたが主張している文化多様性と、今あなたがやっていることは矛盾があるでしょ?と言うことです。自社に講演をしに来た大学の先生にいきなりこんなフィードバックする会社ってありますか?しかも普通の社員が、です。


Netflixでは、例えば一介の平社員がコンテンツ総責任者のような人にもフィードバックすることがあると本には書いてありました。ただ、フィードバックのやり方を事前にしっかりとトレーニングしています。相手を思いやる形でフィードバックをするのです。そのトレーニング内容も本に書いてありますが、「Netflixでは誰でもフィードバックするらしいぞ」と言って導入するのはリスクがあります。きちんとフィードバックの方法を学んでから行った方が良さそうです。


でも如何に社内でフィードバックが許されているとは言え、言われた方は悔しさを感じるそうです。しかしよくよく振り返ってみると、間違いなくそのフィードバックは自分を改善させてくれるものなので、役職に関わらず全ての人がフィードバックを受け入れると言うことでした。すごいな、よくギスギスしないな。


本で読むのは簡単ですが、フィードバックって本当に難しいと思います。そこをやっているからNetflixの成長があるのかと、少し合点がいきました。