NewsPicksアカデミアの講演会に行って来ました。登壇者は、村上世彰さん、三田紀房さん。モデレーターは、佐渡島庸平さんです。
内容は、ストレートにお金の話です。専門的な話はほとんど無かったので、ファイナンスの中でも易しい部類に入るものでした。
印象に残った話を簡単に書いていきます。メモをブログに書いてますので、正確性は少し欠くかもしれません。ご了承下さい。
中小企業にガバナンスは不要
佐渡島さんが会社を興して、社員数が20名ほど。どんなガバナンスにすればいいかと言う質問に対して、村上さん。中小企業のいいところは、誰にも何も言われずに運営できるからいいのだ。そこに敢えてガバナンスを導入しなくて良い。
お金に支配されないために
物の価値をきちんと見定める価値が必要。村上さんはよく築地に行くが、そこで毎回魚の値段を確認する。すると、どの魚が安いという感覚が出来てくる。これが大事。子供の時の趣味は、値札を見ることだった。
三田さんの場合は、父親から受け継いだ衣料品店を切り盛りすることで、物の値段の感覚が身についた。
佐渡島さんは、小さな頃から父親にレストランに連れて行ってもらった時に、食事中ずっとこのお店の売り上げがどれくらいかという話をしていた。
お金を生み出さない時間にも意味がある
村上さんの兄は大手商社で、村上さんは官僚。給料が3分の1くらい自分の方が低かった。しかし、官僚時代の17年間は非常に面白かった。この面白いというのが、大事。
村上さんが官僚時代に電子書籍をなんとか日本に根付かせようと、eBook Japanの鈴木さんとよく居酒屋で会合していた。
ホリエモンが言い出しっぺのゼロ校も手伝おうと思っている。
移民しかない
会場から、これから日本が少子化でマーケットが小さくなって行く。どうすればいいかという質問に対し、村上さん。移民しかない。会場にも移民に対して賛成ですかと聞いたところ、3〜4割の人が手を挙げた。
三田さんは、スポーツ選手を見ていると、結構ハーフが増えている。だんだん日本人も慣れているので、どこかで移民の話も出てくるのではないかと思っている。今はまず慣れの段階ではないか。
漫画を輸出コンテンツにするには
よくテレビで、漫画好きな外国人が出てきて、さも日本の漫画は海外で読まれているイメージがあるが、三田さんとしては、まったくそんな実感はない。ほとんど成功していないと言ってもいい。テレビに出てくる漫画好きな外国人は、かなり少数派の外国人だ。
まず、海外の人は漫画の読み方がわからない。右上から読んで、左下で終わるというのも知らない。まずその地域で有名な寓話を漫画にして配布するところからやっていかないといけないと思う。
講演会の感想
90分の時間枠で、60分が登壇者のお話、30分が会場からの質問に答える形でした。上に書いた内容は、私の印象に残った部分を抜粋したものです。
登壇者の3人がもともと深い関係ですので、終始笑顔で進行し、リラックスした雰囲気が出ていました。生で村上さん、三田さん、佐渡島さんを見たので、まあそれだけで満足です(笑)。
村上さんについては、生い立ちもそれなりに知っていたのですが、三田さんが昔とてもお金に苦労したこととか、佐渡島さんの父親と村上さんがテニスのダブルスを組んでいた話などはすごく新鮮でした。
ファイナンスの内容自体はとても易しめでしたが、やはり気になる人物は一度生で見ておかなければいけないなと、改めて感じた次第です。村上さんにしても三田さんにしてもとても優しそうで、ジェントルマンだなぁとイメージアップしました。
おまけ
講演会の楽しみの一つに、会場そのものを私は味わいます。今回は、神保町にある一橋講堂でした。
500人収容の大きな講堂でした。周りの建物も落ち着いていて、神保町良いところだなぁと。美味しいレストランもありそうで、ふらっと来てみたい場所ですね。
おまけ2
9月6日発売予定の村上さんの本を、なんと来場者全員に配られました。無料です。いよっ、村上さん太っ腹。また近いうちにレビュー書きます。
前著の「生涯投資家」よりは、易しい内容の本だそうです。生涯投資家は面白かったです。