KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

なぜポジションが左CBだと、左利きの方が良いのか? #urawareds

昨日のルヴァンカップ、左利きのCB・工藤くんがトップチームデビューしました。工藤くんのためだけに記事を一つ書きました。本当に素晴らしい選手だと思いました。


www.allezurawa.com


上の記事でも書きましたが、左利きのCBというのはとても貴重で、特にポゼッションサッカーを目指すリカルド監督にとっては、工藤くんは大事に大事に育てたい選手のはずです(まあ他の選手も大事に決まっているのですけども)。


では、なぜ左利きのCBを使いたいのでしょうか。


人間の骨格的なもの

サッカー経験のある人ならわかるんですけども、ボールを正確に蹴ろうとするとインサイドキックを使います。つまり足の内側の部分を使います。飛距離のあるボールを蹴ろうとするとインステップキックです。インサイドキックよりは足の甲に近いですが、それでも足の少し内側です。アウトサイドでボールを蹴る時もありますが、正確性に欠くためほとんどは足の内側でボールを蹴ります。


そうすると、右利きの人は右足の内側で、左利きの人は左足の内側でボールを蹴ることになります。するとどうでしょう。右足の内側でボールを蹴ると、つまり左側に蹴る時はあまり体の向きを変えずに蹴ることが出来ますが、右側に蹴る時は体の向きをわざわざ右方向に変えて蹴らなければいけません。


左CBが右利きだと、体の向きを変えずにパスできるのは、ピッチの左3分の1くらいに限定されます。これが左CBが左利きだと、向きを変えずにピッチの右3分の2にパスを出すことが出来ます。プロの世界では、向きを変えるわずか1秒でパスコースを読まれるので、この差はとても大きいのです。そのため、左CBには左利きの選手を置くことがとても理にかなっているのです。


これはより繊細なポゼッションサッカーを目指せば目指すほど、重要なファクターになってきます。リカルド監督が工藤くんをベンチに置きたがるのもそういう理由が1つあるからです。