YouTubeのJリーグ公式チャンネルで毎週提供されている「JリーグTV」。原博実さんの軽快な語りが好きで、よく見ています。鹿島アントラーズの日程問題が今回話題になっていました。
鹿島アントラーズの日程問題というのは、今年の元旦に天皇杯の決勝を行い、1月28日にはACLのプレーオフ、即ち新しいシーズンがスタートするという過酷日程になっている件です。準備を含めると選手は2週間も休むことができず、規定に反するのではないか、ということです。これについては、柴崎岳選手がTwitterでコメントしていました。
何が原因か分からないが、休む事への意識が欠けている。
— 柴崎 岳 / Gaku Shibasaki (@GakuShibasaki_) 2020年1月2日
僕が日本にいた時は確か契約書に選手は最低2週間オフシーズンを過ごす権利があると書かれていた様な…
それでも短いけど。
今回は鹿島や神戸(神戸のオフ期間は分かりませんが)ですが、どのJリーグチームが犠牲になってもおかしくない。
これについて、原博実さんがコメントしています。この原さんのポジションというのが絶妙で、(たぶん)誰の承諾を得ることもなくJFAにもJリーグにもコメントができる立場であるので、非常にスリリングな動画に仕上がっています。
普通の人なら、「天皇杯ってJリーグとしてはもっと早く決勝戦をやりたいんだけど、JFAマターだからねぇ。」ってコメント、なかなかできないと思います。
なぜ天皇杯を元旦に行うのか?
これについてはいくつか理由があるようで、
- 戦後からJリーグができるまで、日本ではサッカーはマイナースポーツでした。そのため、「元旦に国立で天皇杯決勝」というのは非常にわかりやすく、NHKも放送してくれて、サッカーマイナー時代に支えてくれた大きなコンテンツ。明治神宮に初詣したついでに行く、というファンもいたそうです。
- Jリーグが終わるのが大体12月1週目。そこからクラブW杯が2週目、3週目に入ってくる。そのため、天皇杯決勝が元旦になってしまう。
サッカーニュースに詳しい人ならご存知かと思いますが、実はクラブW杯は今年で今のレギュレーションが終了し、2021年から4年に一度の開催になります。このため、天皇杯決勝を12月2週目もしくは3週目に移動することが可能になりました。
あと、ACLは東西に長いエリアで、西のエリア(中東近辺)が欧州に合わせて夏春制に合わせており、プレーオフが1月に始まるという仕組みになっているようです。これを日本が属する東のエリアだけ、もう少し後にずらすことができれば、さらに選手に優しいスケジュールになるのではないかと原さんが言っていました。
天皇杯を12月半ばに(ただしJFAマター)、ACLをもう少し後にずらせば、今回の鹿島のような殺人的なシーズンオフは回避できそうです。