冨山和彦さんの「なぜローカル経済から日本は甦るのか」という本を読み終えました。数年前に冨山さんをテレビで見かけてから、とても気になる人で、著書は初めて読んだのですが、やはりというか、非常に面白くてシャープな人だなという印象です。
なぜローカル経済から日本は甦るのか (PHP新書)
著者:冨山 和彦
発行日:2014-06-14
JR大宮駅の中にリブロ書店があるのですが、駅を利用する時にはかなりの頻度で立ち寄る本屋さんです。お店のスペースはそれほど広くないのですが、駅の本屋さんらしく、あらゆる年齢層に対応できるような品揃えになっているなと感じます。
ビジネス書もなかなか良いものが選別されていて、「めっけもん」の本に何度も出会いました。この「なぜローカル経済から日本は甦るのか」という本もその一冊です。
冨山さんってどんな人やねん、という人はWikipediaで調べてもらったらいいのですが、有名なところでは、産業再生機構に所属していた人です。今回の本の中でも触れられていますが、栃木県の鬼怒川温泉にて、旅館の再生などを請け負った人です。
その冨山さんが、今回の本では、グローバル企業とローカル企業に会社を分類して、そこからどのように日本経済を再生させていくかを論じています。いやぁ、かっこいい話ですね。
新聞や経済学者で、よく出てくる話として、グローバル企業があります。トヨタやユニチャーム、オムロンなど、海外の売上比率が高い企業のことです。グローバル世界で働く人は、著書の中で「Gの世界、住民」とされ、日本のローカル産業、例えば飲食店やホテルなどは、「Lの世界、住民」という分け方をされています。
「Gの世界」で働く人よりも、「Lの世界」で働く人の方が多いというところに着目して、ここから日本経済を立て直そうという内容になっています。冨山さんのほとばしるような理論に思わず唸ってしまいます。
今回の本で、他の著書も読んでみたくなりました。わかりやすい文章で書かれているところに好感が持てます。