KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

J2なんて遠い夢だという。J1なんてもっと遠い夢だと人は言う。本当にそうだろうか。

この本、おすすめです。僕みたいなサッカー好きにはたまらない内容です。

 

平畠啓史 Jリーグ54クラブ巡礼 - ひらちゃん流Jリーグの楽しみ方 - (ヨシモトブックス)
 
J1からJ3まで54クラブを4ページずつ紹介すると言う、地道な本なのですが、平畠さんの各チームに関するコラムが絶品で、特にいわゆるJ1のビッグクラブよりもJ3の頑張っているクラブについてグッとくる文章が多いです。
 
私が特に良かったのが、ブラウブリッツ秋田がJ3で優勝しながらJ2のライセンスを保有していないということで、そのままJ3にい続けるというところをクローズアップしているところ。
 
秋田駅に降りると、秋田のサポーターによる熱い文章に出会えます。その文章が非常に熱いわけです。引用しますね。
 
J2なんて遠い夢だと人は言う
J1なんてもっと遠い夢だと人は言う
 
本当にそうだろうか
 
サッカーも人生も挑戦しなければ何もはじまらない
挑戦した人だけが夢を実現できるはずだ
そう信じている
だから戦う、秋田のために
 
We Are AKITA
 
ヤバイっすよね。秋田サポーターの夢を感じます。浦和レッズがACL獲るぞ!と言っているのとはまた違ったロマンを感じますね。秋田が近いうちにJ2に上がれますように。
 
また、前書きも熱いです。
 
ゴール裏からの一人一人の声が何万もの声の塊になって、スタジアムに響くチャントは聴覚を震わせるが、ボールを蹴った音もスタジアムDJの叫びも、ビッグチャンスを外した時に、スタジアムに広がる落胆のため息も、危機一髪のピンチにどこからともなく聞こえる女性の悲鳴も、ゴールネットが揺れた瞬間の言葉にならないような喜びの雄叫びも聴覚を震わせる。
 
スタジアムを五感で味わう、と言う文章ですが、本当に平畠さんは観戦の楽しさを文章で伝えるのが上手で素晴らしいです。
 
ぜひ一度読んでみて下さい。