KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

イラン対スペインの感想。日本がイランと同じ状況だったらどうしたか、というのを考えると楽しい。 #WorldCup

昨日のイラン対スペイン。同じAFCエリアのチームとしてイランは大いに気になります。第1戦のモロッコに勝利して勝ち点3を得ました。

 

同じグループにはポルトガルとスペインがいるため、この組は2強2弱に見えます。イランがこのGLを突破するには、まずモロッコから勝ち点3を取らなければいけませんでした。そのミッションはクリアしているわけです。

 

 

イランは、勝ち点3を持っていますが、残りはスペイン、ポルトガルが残っているため、2敗して結局GL敗退ということがあるわけです。

 

引き分け狙いでスタート

イランはどういう狙いで試合に入るんだろうと興味津々で見ていると、引き分け狙いのドン引きDFでスタートしました。

 

ドン引きでも、メキシコがドイツに対して行ったDFとは全然違います。スペインからボールを奪ってもほとんど人数をかけずにロングボールを蹴っておしまい。あわよくばスペイン陣内まで行くけど、そこまで切れ味のあるカウンターとは違います。

 

つまり、守るだけ。非常にわかりやすい狙いでした。メディアでは6バックだったと述べているものもありますが、僕が見る感じでは5バックで、残りはバイタルでスペイン選手に詰める、というシステムでした。

 

スペインの得点後

後半9分にディエゴ・コスタのゴールでスペインが得点しました。イランの選手はさぞ落ち込むだろうなと思いましたが、おそらく「もしスペインに先制されたら」というプランが監督から託けられていたのでしょう。

 

全然落ち込むそぶりも見せずに、いきなりのシステム変更で、イランはとにかく攻め始めました。どちらかというと、こっちの方が選手は生き生きしていました。

 

スペイン相手にかなりいい勝負をしていました。オフサイドになったゴールも含めて、ほんの少しズレていたらイランの得点になっていたものが3度。どれか1本入って入れば、状況は大きく変わっていたでしょう。残念でした。

 

日本がドン引きしたら?

イランの前半のドン引きサッカーを見て、同じシチュエーション、同じシステムで日本が戦ったら、見ている日本人はどう思うだろう、と考えてみました。

 

これを考えることは、「国民の意思を反映させた、ある意味日本らしいサッカーとは」を考えることになるんじゃないかなぁと思ったわけです。

 

で、仮に日本がイランと同じドン引きDFをしたとします。普段サッカーを見ない人からすると、「ただ守るだけなんて、正々堂々としてない!」とコメントするかもしれません。「えー、こんなサッカーありなのー?」という声もあるかもしれません。

 

しかし、例えばドン引きで勝って、翌日のワイドショーで、元日本代表選手などの専門家が「あれは一つの戦術で、非常にいいシステムなんです」と説明すると、ほとんどの人は納得してくれるんじゃないかと思います。

 

コアなサッカーファンなら、スペイン相手にドン引きすることは決して恥ずかしいことではないことを知っています。そういう風に考えると、局面で面白くないサッカーをしてもそれなりに許してくれそうな気はします。

 

ただ、毎回ドン引きと考えるとあまり人気は出ないかなと思います。こう考えると、日本が目指すサッカーというのはなんとなく見えてくるかなと思います。個人の勝手な意見ですけども。

 

おまけ

この試合で、スペインの非常に面白いCKが見られました。Jリーグでも十分に使えそうなCKです。

 

リンク先の1分20秒くらいのところからです。

 

イスコがCKを蹴り、ゴールライン沿いにD・シウバが出てきてボールを逸らします。そこへセルヒオ・ラモスが入ってきてシュート。残念ながらイランの石垣に止められてしまいましたが、かなり惜しいトリックプレーでした。

 

イスコのゴールライン沿いにまっすぐに蹴る、シウバがちょうどいい角度でボールを逸らす、という精度の高いキックが必要ですが、プロなら練習すれば出来そうです。これは面白いと思いました。

 

結局、スペインに負けてしまいましたが、イランの可能性、狙いがわかり、見応えのある試合でした。