日経電子版で、塩野七生さんのインタビューが3回にわたって掲載されています(現状は2回目まで公開)。示唆に富んでいて、他の識者ではなかなか得られないようなコメントもあり、読んでいて面白いです。
塩野さんに関しては以前から興味があって、最近「ローマ人の物語」を図書館で借りて読むようになりました。
ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫)
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/06/01
- メディア: 文庫
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日本人なのに、なぜ欧州にここまで興味を持って執筆しているのかわかりませんが、すごい情報量と見識を持った作家です。今回の日経電子版のインタビューは、そんな幅広い世界観を持った塩野ワールドが展開されています。
特に面白かったのが、トランプ大統領、習近平国家主席に対して安部さんはどのように対応すべきかという質問に対してでした。
私が安倍さんならば全世界に『日本はジャパン・ファーストという行き方はしません』と公言します。日本がジャパン・ファーストと言っても、もうさまになりません。だからそこを逆手にとってね。そう宣言したらおそらくプーチン(ロシア大統領)は好感を持つでしょう。中国は何も言わない。トランプ(米大統領)はたぶん言う頭脳もないし。そしておそらく他の国全部がとくにヨーロッパが『俺たちもその線で行きたい』と言うかもしれません。そこで先手を取るのです。実行部隊の隊長は河野太郎さん(外相)。人間というのは自分にあったものは多分うまくできます。彼にはそういう役割が合ってます。
引用元:塩野七生さん「指導者は想像力で経験補え」: 日本経済新聞
トランプさんは、言う頭脳もないと言い切っています(笑)。これは面白いアイデアだなと思います。ジャパン・ファーストはしませんと言うと、確かに時代に逆行していて面白いですよね。まあ、米国の手前、実際にはやらないと思いますが・・。
あと河野太郎さんについても言及していて、外務大臣に適任だと暗に言っています。僕も河野外務大臣はTwitterでフォローしていますが、かなり生き生きと公務を行っているようです。
今回の出張の全日程を終了し、帰国の途につこうという時にミュンヘン行きの飛行機が遅れ、帰りの飛行機に接続できないことが判明。さあ、どうしよう。
— 河野太郎 (@konotarogomame) December 28, 2017
大臣がなかなかこういうTweetはしないと思いますが、これが河野太郎の良いところだと思います。日経電子版が読める方は、ぜひ塩野さんのインタビュー記事を読んでみて下さい。