ずっと無得点の選手が、急にハットトリックなどすることを「ケチャップがドバッと出た」と比喩にすることがあります。昨日の浦和レッズがまさにケチャドバでした。
それまで3試合無得点だったのが、いきなりの3得点です。なんなら興梠がちゃんと入れてれば5-0で勝っててもおかしくない内容でした。ゼロックスでシュート1本だったのとは大違いです。
理由を考えてみました。
- 相手が引き気味だったから
- それぞれの選手に慣れてないから
- チームの調子が上がってきたから
- 新しい選手を試してみたから
- 無得点だった3試合を反省に修正したから
こんなとこでしょうか。
相手が引き気味だったから
個人的には、1番目と2番目の理由が大きいんじゃないかと考えております。JリーグとACL が違うのは、チームのことと選手のことが書類上でしかわからないこと。Jリーグは、何度も同じチーム、選手とやっているので、対策も立ちますし、より力が拮抗してきます。
ACL はほぼ初対面なので、「この選手はスピードがある」、「この選手にボールが集まる傾向がある」という情報はあっても、いざ対面してみると予想以上のスピードがあるなどして、対策が後手に回ります。つまり、やってみないとわからない部分が大きいわけです。
で、それは相手のブリーラムも同じで、しかもリーグの格としては日本の方が上。そしてアウェイゲーム。ひとまずリトリートして様子を見よう、勝ち点1取って帰ろうとなります。
今シーズンが始まり、川崎、仙台、札幌と試合をしましたが、どのチームもボールを持ちたがります。これがブリーラムと大きく違うわけで、浦和としては相手が引いてくれるので、押し込みやすい。カウンターさえ気を付けておけば、中盤が押し上げることもできますし、FW陣は攻めやすいはずです。
まずこの理由で、シュート数が多くなり、その結果点が入った、と思っています。
それぞれの選手が慣れていなかった
1つ目の理由にも書きましたが、お互いの選手は、やり慣れていないわけです。浦和の選手が猛烈にブリーラムのボールホルダーにプレスに行ってましたが、慣れていれば躱す(かわす)術も考えているでしょう。
それが単に慣れていないので、簡単に浦和のプレスに嵌り、ボールロストするブリーラムの選手たちがいました。
それでも前半は引いてよく守っていましたが、後半早々に槙野がCKから得点すると、前に出ざるを得なくなり、どうしても最終ラインの背後にスペースが出来ました。
チームの調子が上がってきたから
これも理由の一つとして挙げます。明らかに浦和は選手のモチベーションが高く、ボールホルダーへの寄せが速かったです。
3試合やって、試合勘が出てきたということがあります。
新しい選手を試してみたから
岩波から森脇、山中から橋岡、杉本からナバウトと3人の選手を今回は使いました。橋岡は、ゼロックスで家長にチンチンにやられてしまい、そこから学び取り、今回の結果に結びついたのではないでしょうか。
おそらく山中が左に入り、宇賀神が右に入った布陣を見たときは、ずいぶん思うところがあったでしょう。
森脇は、大きな声でみんなを鼓舞し、実際に右サイドから崩す場面が多くありましたが、必ずサポートに入っており、男気を感じました。
ナバウトは、豊富な運動量で守備に攻撃に顔を出し、チームを助けました。そして、汰木はすでに前のエントリーで述べました。フレッシュな選手が入ることで、チームが活性化したと言えます。
過去の3試合を反省したから
もちろん無得点だった3試合から大いに学んでいるはずです。特に橋岡は、よりゴールに迫るようになっており、今回の成績に結びついています。
ものすごい地味にプレーしているエヴェルトンもかなりJリーグのことを学んでいるはずです(笑)。負けても、次につながり、選手の成長になるのであれば良いことです。
サッカーというのは、複雑系のスポーツなので、一概にこうだとは言えないですが、上記のような理由があるんじないかなと今日は考えておりました。
サッカーのことを考えるのは、本当に楽しいです。