KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

2016年度のJ1リーグチーム別収支(人件費)

7月20日にJリーグから各チームの収支が発表されました。J1からJ3まで53クラブ合わせた営業収入は、6年連続で増加していて、約994億円になっています。もうすぐ1000億円に届きそうです。

www.jleague.jp


ひとまずJ1の収益を見て、営業収益(売上高)と人件費を確認してみました。営業収益で18チームを上から並べると以下の通りです(単位は全て100万円です)。

  営業収益 人件費 人件費率 順位
浦和 6,606 2,381 36.04% 1
鹿島 5,582 1,929 34.56% 3
G大阪 5,146 1,900 36.92% 4
名古屋 4,713 1,984 42.10% 16
横浜FM 4,696 1,966 41.87% 10
FC東京 4,541 2,025 44.59% 9
川崎 4,254 1,643 38.62% 2
神戸 3,865 2,068 53.51% 7
広島 3,794 1,553 40.93% 6
磐田 3,303 1,378 41.72% 13
大宮 3,203 1,411 44.05% 5
新潟 2,908 1,220 41.95% 15
2,874 1,753 61.00% 8
鳥栖 2,766 1,476 53.36% 11
仙台 2,285 1,187 51.95% 12
福岡 1,836 937 51.03% 18
湘南 1,627 798 49.05% 17
甲府 1,523 736 48.33% 14


浦和が約66億円でトップ。甲府が15億円で最下位です。順位は年間勝ち点にしています(鹿島サポの方、申し訳ありません)。次に人件費を営業収益で割った「人件費率」で並べてみます。

  営業収益 人件費 人件費率 順位
2,874 1,753 61.00% 8
神戸 3,865 2,068 53.51% 7
鳥栖 2,766 1,476 53.36% 11
仙台 2,285 1,187 51.95% 12
福岡 1,836 937 51.03% 18
湘南 1,627 798 49.05% 17
甲府 1,523 736 48.33% 14
FC東京 4,541 2,025 44.59% 9
大宮 3,203 1,411 44.05% 5
名古屋 4,713 1,984 42.10% 16
新潟 2,908 1,220 41.95% 15
横浜FM 4,696 1,966 41.87% 10
磐田 3,303 1,378 41.72% 13
広島 3,794 1,553 40.93% 6
川崎 4,254 1,643 38.62% 2
G大阪 5,146 1,900 36.92% 4
浦和 6,606 2,381 36.04% 1
鹿島 5,582 1,929 34.56% 3


人件費率が高いと、どういうことか。以下のことが考えられます。

  • 比率が高くなってもいいので、選手に高い給料を払いたい(労働環境改善)
  • 思い切って良い選手を取って、順位を上げたい(投資)


後は、単純にそこまで考えてなくて、人件費が膨張してしまった、というよくないパターンもありそうです。柏レイソルなんか、28億円の売上で、人件費に17億円です。でも当期利益は、57百万円の黒字です。トップチーム運営費や販管費をかなり抑えてますね。

鹿島や浦和の人件費率はかなり低いです。営業収益が多いので、絶対的な人件費は多いですが、比率は低いですね。ちなみに鹿島の営業収益の内訳を見ると、「その他の収入」が17億円もあります(笑)。これはクラブW杯の恩恵です。2位のガンバが9億円ちょっとなので、ダントツの1位です。

面白いのが、人件費率の下位4チームが、年間勝ち点の上位4チームと言うことです。結果的にそうなったと思うのですが、なかなか面白いデータです。浦和や鹿島は、人件費にもう少し余力がありそうなので、もっとネームバリューのある選手を取ってこようと思えば、できそうな感じですね。