川添さんの患者指導術”「Do処方、特変ナシ」から脱却せよ!”という本を読みました。
この本は、日経DIの編集部が高知県・くろしお薬局の薬剤師「川添哲嗣」さんにインタビューした内容を文章にしたものです。僕は薬剤師としては、ほとんど臨床経験がありませんが、少しでもそういう知識を吸収しておこうと思って読むことにしました。ちなみに母校の図書館では、すでに購入済みだそうです。
目次は、
第一章 薬局薬剤師って楽しい!
第二章 チーム医療と医療連携
第三章 在宅に行こう
第四章 視る!聞く!伝える!
第五章 [実録]川添式 訪問服薬指導
となっています。どの章もそれぞれすごく明快に書いてあって、難しいことはありませんでした。
タイトルの“「Do処方、特変ナシ」から脱却せよ!”というのは、若い薬剤師が「Do処方の患者さんで、もう薬歴に書くこともなくて、“特変ナシ”と言うコメントばかりなんです。どうしたらいいですか?」という質問から来たみたいです。
これに対して、川添さんは「食事、排泄、睡眠」の3つをとにかく意識しろという言葉を残しておられます。また第四章では、患者さんに対してのフローチャートも紹介しており、どうすれば患者さんの変化に気づくか、アドヒアランスをあげることができるか、QOLをあげることができるか、と言うことが書かれています。
その中でも僕が印象に残ったのが「マイ患者」の意識。一度見始めた患者さんは、できるだけずっと見続ける。もし亡くなったとしてもきちんとお線香をあげに行くというところがすごいなと思いました。なかなかお線香をあげると言う意識は出てこないですよ・・。
あとは、
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- カンファレンスは電話一本ですでにカンファレンスだ
- 在宅をしようと意識ではなく、最初は「患者さんが気になってしゃーない」
- 脳卒中連携パスに対する薬薬連携の話し
など、へーっと思えることがたくさん載っています。1〜2時間で読めますし、患者さんとのコミュニケーション方法が知りたい人はもちろん、多くの薬剤師におすすめの一冊だと思います。