ついにギリシャで国民投票が始まりました。事前調査では拮抗していたので、すぐには判明しないでしょう。日本時間だと月曜日の明け方くらいに結果が出てくるのではないでしょうか。
ところで、もし自分がギリシャ国民だったら賛成か反対か、どっちに投票するでしょうか?ちなみに、ギリシャは10日ほど前の調査では6:3くらいで緊縮策に賛成だったのが、直前の調査では4:4くらいに反対派が盛り返しています。しかも、医師団、弁護士団、大学教授陣など、有識者層が反対のようです。
職場の人に、「ギリシャもわがままな国民よねぇ。」という人がいましたが、本当にわがままなのでしょうか?サッカー代表のシステムは非常に忍耐強い、堅守速攻の国ですよね。
例えば、緊縮策に賛成すると言うことはどういうことか。EUに残り、トロイカが提案する緊縮財政策に従うと言うことです。公共工事も減り、公務員の給与も減り、年金も減り、国民の生活は苦しくなります。しかし、EUに残ると言うことは、欧州連合体を保つことができます。
そもそも欧州連合体を保つ理由はどこにあるのでしょうか?それは戦争です。以下、外務省のリンクを参照して下さい。
逆に緊縮策に反対すると言うことはどういうことか。IMFやECBに借りたお金も返せないわけですから、デフォルトは確実です。そして、チプラスさんの考え次第ですが、通貨をユーロのままにするか、ドラクマに戻すか、という議論も起こるでしょう。
トロイカとしては、緊縮策に反対としても連合体には残って欲しいはずです。しかし、ものすごい矛盾を抱えることになりますので、そこまで言うんだったらEUから離脱しなさいよ、という結果になるかも知れません。
EUの概念自体は、平和を目的としているもので、誰が見ても素晴らしいことです。ですので、もしかすると一度ドラクマに戻して、経済を立て直してから再びEUに、ギリシャの戻る日が来るかも知れません。あるいは、ユーロとドラクマの併用なんて意見も出ているようです。
ただ、ドラクマにするとものすごい通貨の価値が下がって、ハイパーインフレが起きるでしょうね。国民の生活は今よりもひどいことになりそうです。しかし、そこを抜けると少しずつ良くなって行くのではないでしょうか。そもそも、ギリシャがあれだけ借金をした背景には、通貨をユーロにして金利が下がったから、ということがあります。
ドラクマを続けていたら、いまよりも財政状況は良かったかも知れません。
チプラスさんの発言を見ると、緊縮策には反対だが、ユーロを離脱するつもりはないという、よくわからないことを言っています。そこのイメージというか、緊縮策に反対して、どうやってユーロに留まるつもりなのか、具体的にプランを教えて欲しいです。
それで、僕なら賛成に入れるか、反対するか。一度、ユーロを離脱して、経済を立て直して再びユーロに入れて貰う、なんて都合の良い意見が通るのであれば、反対に入れるかなと思います。しかし、生活が今よりも大変になるらしいですよ。耐えられるかな。