KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

企業好調でも破綻を警戒(日経新聞3面より)

日経平均が2万円を超えて、企業業績も良いとされている時期に(いわゆる市場が盛り上がっている時期)、日経新聞に面白い記事が載っていました。銀行が不良債権をたくさん抱えたときのために引当金を増やしているというものです。

メガバンクが融資先の破綻に備えた引当金を積み増している。3メガ銀の合計額(概算値)は2014年10~12月期に約2年ぶりに増加に転じた。14年度の国内企業の倒産件数は24年ぶりに1万件を割り込んだ。15年3月期決算で過去最高益を更新する企業が多いとみられる今、3メガ銀が不良債権への備えを手厚くし始めたのはなぜなのか。
(エコノフォーカス)企業好調でも破綻を警戒 メガ銀、引当金2年ぶり増 原油安・円安、負の側面 :日本経済新聞


これは、日本の業績に総じてプラスとされている原油安、円安が原因となっているようです。原油安で破たんが懸念されるのは、エネルギー関連の海外融資先。円安で心配されるのは、原材料や製品そのものを海外から輸入している会社です。

さらにもう一つ、大口融資先としてのシャープです。みずほが3600億円、三菱東京UFJが3800億円の融資残高があります。UFJはシャープのために引当金を1000億円積み増ししなければいけないそうです。

今のところは、1954年以降で過去最高の経常益を法人企業統計で記録しているそうで、引当金の積み増しはひとまず転ばぬ杖の・・・という雰囲気のようです。ただ、リスク要因はきちんと頭に入れておいた方がいいですよね。