KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

スパイク・リー監督の「ザ・ファイブ・ブラッズ」(原題/Da 5 bloods)

スパイク・リー監督の「ザ・ファイブ・ブラッズ」を鑑賞しました。後半はけっこう過激な描写で、うちの奥さんが震え上がっていました。今年の6月にNetflixで配信されています。



アルク社の「English Journal」でスパイク・リー監督のインタビュー記事が教材として載っていたんですね。それを読んで、この映画に興味を持ちました。


あらすじとしては、ベトナム戦争に参加した黒人の4人組が、一緒に戦ったリーダーの亡骸とその近くに眠る金塊を回収しに行くというものです。昔、「ランボー」というベトナム戦争の映画がありましたが、「ランボーは嘘ばっかりだな」とこの「ファイブブラッズ」の中で語られています。


スパイク・リー監督がこの作品をNetflixで配信する前に、ベトナム戦争に参加した黒人兵などを対象に試写会をしたそうです。上映が終わった後に「なぜもっとこの作品を早く作ってくれなかったんだ」と観た人たちから言われたとリー監督はインタビューで話していました。


今の「Black Lives Matter」の渦は、僕はよくわからないのですが、少しでも彼らの心境を知りたいと思ってこの作品を観たと言うこともあります。ベトナム戦争当時、アメリカの黒人比率はだいたい10%くらいだったそうですが、戦争に参加した黒人はアメリカ兵の30%を超えていました。明らかに黒人が多く戦場に駆り出されています。そんな情報が、この映画には出てきます。


それでもエンターテイメント性は失われておらず、リー監督の上手さを感じました。後半の血生臭いシーンで見る人を選ぶ作品ですが、そう言うのを気にしない人で今の「Black Lives Matter」に関心がある人にはお勧めできます。