数日前に、ヴィッセル神戸の新しい監督にスペイン人のファン・マヌエル・リージョさんが就任すると発表がありました。
【トップチーム新体制のお知らせ】
— ヴィッセル神戸 (@vissel_kobe) 2018年9月17日
監督はフアン マヌエル リージョ(52)が務めます。
なおフアン マヌエル リージョ監督の就労環境が整うまでは、暫定体制で指揮をとります。手続きの関係上、指揮をとる時期が決定しましたら改めてお知らせ致します。https://t.co/KTgjz4SxMV#vissel #visselkobe
リージョさんというと、グアルディオラの本にちょこちょこ登場していた、グアルディオラが師と仰ぐ人物です。
海外サッカーファンならみんな知っていますが、グアルディオラのスペクタクルなサッカーはとても魅力的です。ただ、そのお師匠様のリージョさんはそこまで有名ではないです。
私は、名前こそ知っていましたけど、指揮したチームのサッカーを見たことがありません。正直なところ「監督としてどうなの?」と思っていました。Wikipediaでリージョさんの監督歴を調べるとこんな具合です。
凄いチームを変わってますよね。継続して長期間、同じチームを指揮したことがありません。これは、神戸の就任の時も質問を受けたようで、三浦SDがこう答えています。
意外と全部調べてもらったら、途中から引き受けて勝率も良いし、スタイルというのが確立させてるんですよ。変わる理由というのは、ただ悪いから変わるという理由じゃない。例えば、彼に対して『ウチもバルサみたいなサッカーをやりたい!』って、もうひっきりなしに来る状態なんです。
うーむ、成績だけでチームを変わっているわけではないと。Twitter上では、かなりリージョさんの評価高いです。
ヴィッセル神戸の監督にファン・マヌエル・リージョってマジで!? グアルディオラもかなり影響を受けていて、現役の最後はリージョのもとでプレーするためにメキシコでプレーしましたね。神戸の本気度は本物だった。 https://t.co/K1gnh8nQfo
— 飯尾篤史 (@atsushi1010) 2018年9月17日
リージョにはできるだけ長く日本で仕事して貰って、現時点で「ポジショナルプレー」と呼ばれている、ピッチ全体のスペースを効果的にマネジメントしながらプレーするための「思考の枠組み」が日本に根付くようになれば最高。その上で走力重視の気持ちサッカー乗せられると、かなりいいよ
— 五百蔵 容 (@500zoo) 2018年9月17日
イニエスタが選手として来て監督にリージョが就任する衝撃をサッカー知らない人のために説明すると、テラスハウス軽井沢編にトム・クルーズが入居したはいいものの何か上手くいかないから来週からスピルバーグが番組ディレクターになる感じです。#二番煎じツイート
— はやし まいき (@Hayashi_BFC) 2018年9月17日
リージョがどのくらいすごいかってのをうまく説明できないんだけど、例えばグアルディオラが現役引退するクラブとしてわざわざリージョが監督してるメキシコのクラブに移籍してペップは現役を終えてるとか。
— リベロの河童 (@55ft) 2018年9月17日
自分が今までツイートしてきた内容でもかなりリージョに影響を受けてる部分はあります。もちろんペップやファンハールやアヤックスから学んだ部分が大きいのですが、リージョからの影響も大きいです。
— リベロの河童 (@55ft) 2018年9月17日
リージョの横の通訳、見たことあるなぁと思ったら在原さんだった。フットサル日本代表ミゲルの通訳をやっていたり、JFAで指導者のインストライクターやっていた方ですよ。自分の知る範囲でおそらくスペイン-日本語のフットボール通訳では最強の人。
— MSF00-Kaeru-futsal (@MSF00_Kaeru) 2018年9月17日
世界の潮流に従い、ポジショナルプレーの原則の下でプレーするチームが増えた昨今のJリーグ。その極東のリーグに、ポジショナルプレーの『生みの親』がやってきた。直に『教科書』を見られるんだ。これが今後のJリーグにとってどれほどの地殻変動をもたらすか。影響は神戸だけに留まらない。絶対に
— 羊 (@GP_02A) 2018年9月17日
まあかなりの高評価です。ただ、監督としてはすぐに結果出せないんじゃないかという意見も見ました。昨日発売の、エルゴラッソが一面丸々リージョの写真だったので買いました。
この中の記事で、記者の木村さんが、「選手にポジショナルプレーを平易な言葉で説明することができる」というようなことが書いてありました。
わかりやすい例が、「早くボールを前に進めようとすると、早くボールを失ってしまう」です。例えば、カウンターで前線にボールを蹴った時、人数が揃っていないと、すぐにボールを奪われます。
こういうことを、哲学的に選手に一つ一つ伝えていくのがリージョだというわけです。グアルディオラのように、選手としての晩年にリージョに教えを請い、その後の指導に生かす場合もあります。
色々調べて、だんだん人物像が私の中で出来てきました。おそらく、非常にわかりやすくバルセロナのようなポゼッションサッカーについて説明してくれるため、頭に強くその思想が残りやすい監督なんだと思います。
ただ、思想を強く選手に植えつけても、即効性のあるチーム変革には繋がらない、ということなんだと思います。哲学をそのチームに植え付ける、というのに向いているのかもしれません。
2011年のインタビュー記事ですが、リージョさんがサッカーについて語っている記事です。ユーモアがあって、面白く読めました。
神戸が、Jリーグがどのように変わっていくのか楽しみですね。