KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

ポルト大学でサッカーの勉強をしている日本人・林舞輝( @Hayashi_BFC )さんの講演会を聞きに行って来ました。 #はやしまいき #NFP2018

土曜日の休日を利用して、ポルト大学でサッカーの勉強をしている林舞輝(はやし まいき)さんという方の講演会を聴きに行ってきました。

 

 

午前の部と午後の部に分かれており、午前は朝の9:30から13時まで、午後は14:30から18時までがっつりとサッカーの戦術のようなところを学んできました。

 

講師の林さんが、開始時間に30分遅れてくるというトラブルがありましたが(理由は運営との圧倒的コミュニケーション不足だそうです)、それを補うお話が盛り込まれていました。

 

その感想と、簡単に内容も書いてみます。間違って理解していたらすみません。

 

戦術的ピリオダイゼーション

僕は、この「戦術的ピリオダイゼーション」という言葉は、ほとんど聞いたことがありませんでした。しかし、会場では「計画」とか「区切り」とかの単語が出てきました。

 

林さんの話を聴いてみると、日曜日の試合に合わせて、それに合わせたプランを練り、練習方法も構築するという手法のことです。

 

スポーツ科学に基づいて、いつ休むか、いつ負荷をかけるか、どのような練習を行うか、そういったことが述べられました。

 

このように、いつ休んでどのように練習を行うか、というのはサッカー本を読み込んでいるとそれなりに出てきます。例えば、グアルディオラの「君に全てを語ろう」なんかはこの辺り書いていました。

 

ペップ・グアルディオラ キミにすべてを語ろう
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ただ、この手法を「戦術的ピリオダイゼーション」と呼ぶのは知らなかったです。一つの体系的な学問になっているんだなと、勉強になりました。

 

ゲームモデル

すごく良かったのが、このゲームモデルの話です。あえて日本語にするのであれば「試合模型」ではないかと林さんは言ってました。

 

まずチームの骨格であるゲームモデルを決めます。ざっくり言うと、カウンター型にするとか、ポゼッション型にするとか、チームの哲学、理念みたいなものです。

 

ちなみに、相手に合わせてそれは変わるのではないかと思ったのですが、それは「ゲームプラン」に当たり、ゲームモデルとは違うということです。

 

ゲームモデルが決まると、そこから主原則、準原則を決めていきます。この部分をグループワークしてみました。Twitterにもその様子が出ています。

 

 

主原則はハイプレスにするなど、みんなあーだこーだ言いながらチームの骨格を決めていきました。ちなみに、先に述べた戦術的ピリオダイゼーションは、このゲームモデルが決まってからの話です。

 

ゲームモデルというのは、そのチームのカラー、やり方、というのをみんなの共通理解として意識するというもの、というように私は理解しました。

 

モウリーニョの話

ポルトガルといえば、世界でも有数の監督、モウリーニョがいます。実は、ポルト大学の講義で、モウリーニョが実際にどのようなトレーニング、分析を行っているか、本人が説明している教材があり、それについて林さんから教えてもらいました。

 

教材は、昨シーズンのUEL決勝、アヤックス対マンUの試合です。これについて、モウリーニョはどのように対策をしたか、普段の練習(戦術的ピリオダイゼーション)も含めて教えてもらいました。

 

こんな話、林さんしか出来ないですよね。色々本を読みましたけど、モウリーニョがそんな風にやっているのかと初めての情報が盛りだくさんでした。

 

あとは、サッカーの局面は通常は4つ(攻撃、守備、ネガティヴトランジション、ポジティブトランジション)あるのですが、林さんの考えは違うということも知りました。

 

ノートにびっしりと書き込みできました。また後で読み返して、サッカー観戦の役に立てようと思います。林さん、どうもありがとう!

 

林舞輝さんのTwitterアカウント

はやし まいき (@Hayashi_BFC) on Twitter