1か月ほど前に日経電子版にも連載を持っている大江英樹さんのセミナーに参加しました。「投資の名著を読み解く」という内容で、その中でいくつかの投資本がおすすめされていて、「投資で一番大切な20の教え」もそのうちの1冊でした。
投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識
- 作者: ハワード・マークス,貫井佳子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2012/10/23
- メディア: 単行本
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基本的なスタンスはウォーレン・バフェットを始めとしたバリュー投資がおすすめだと書かれているのですが、その中の「リスクをコントロールする」という項でリスクについて著者の考えが書かれていました。面白い発想で、簡単に引用すると以下のようなものです。
”リスクというものは、建築物における耐震構造のようなもので、その建物が安全かどうかなんて地震が起きてみないと分からない。優秀な建築家はきちんと耐震構造を考えて建てるが、そうでない建築家は、耐震構造についてそれほど重視せず、通常の生活に支障が起きなければ、その建物が欠陥構造なのかどうかわからないし、住んでいる人もそれほど気にしない。
しかし、たまたま地震が起こらず大事に至らかった場合でも、それはリスク管理ができているかと言われれば、私はそれはできていないと考える。リスク管理をせずに平均以上の投資リターンを得ている者と、リスク管理をして平均並みのリターンを得ている者、どちらを評価するかと言われれば、明らかに後者だ。長期にわたって市場でパフォーマンスを上げるには、いかにリターンを得るかではなく、いかにリスクを少なくするか、ということが大事である。”
上の文は、引用というか、長い文を略して書いています。ここの部分がかなり僕にとって目からうろこだなと感じます。しかし、どのようなポートフォリオにすればそんなリスク管理ができるかということは、これから本を読み進めていくと出てくるかもしれませんし、そこは自分で考えなければいけない部分かもしれませんね。