KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

テレ東のサッカー番組「FOOTxBRAIN」

サッカー好きならここのブログで紹介しなくてもみんな見ているとは思うのですが、テレ東の「FOOTxBRAIN」がとても面白いです。いろいろな角度から日本のサッカーを盛り上げていこうという工夫が見られ、勝村さんと杉崎さんの司会も絶妙です。

で、この番組自体も面白いのですが、僕が今回プッシュしたいのは、この番組のHPで書かれている勝村さんのコラム。これが本当に面白い。例えば、現在の最新である「第40節 願い」というコラムでは勝村さんが番組を通してドイツに行ったことが書かれています。

どこが面白いか?僕が今回のコラムで面白いと感じたのは、

まず、深夜に成田を発ち、早朝のパリ経由でデュッセルドルフ空港へ。

徐々に明るくなり始めた。小一時間のフライトだった。高度を下げ始めると、窓から町が見え始める。

ここからも、サッカー先進国と日本との差がありありとわかる。

大男が走り回った足跡のように、緑の芝生に覆われたグラウンドがそこかしこに見える。

ここで、この美しい芝のグラウンドで、子どもから大人まで、自由にサッカーを楽しめるんだなぁと、複雑な気持ちになった。

日本で、芝のグラウンド使って、自由にサッカーが出来る日が果たしてくるのだろうか?

http://www.tv-tokyo.co.jp/footbrain/column/index.html

いかがですか?何となく面白くないですか(笑)?到着直前の飛行機から見える風景を見てこういう風に思える、そしてそれを文章にすることが出来る芸能人ってなかなかいないんじゃないでしょうか?僕がこのコラムを面白いと思ったきっかけの、釜本選手を番組に呼んだ時のコラムから(引用ちょっと長め)。

35年以上前の浦和は、まだ田んぼや畑がそこここに残っていた。その田んぼの狭いあぜ道を歩いていたら、なんと、前から馬が歩いて来た。

もちろん、おじさんが引いているのだが、地元に馬がいること自体信じられない。近くに競馬場があるなんて知らなかったし。

まぁ、今から考えると、競走馬を運動させているとか、厩舎まで運んでいる途中とかだったのだろうが、浦和は普通に馬が歩いているという場所ではないのだ。

しかも、初めて見る馬である。

あまりのショックで幽体離脱していると、馬は、3mくらい近くまで接近してきていた。

初めて生の馬を(韻を踏んでみました)見る小学生には、馬が恐竜くらいの大きさに思えた。

ラオウの黒龍号とか、前田慶次の松風みたいに見えたのでしょう。(いらない例えだね) あまりの恐怖に、思わず飛び退き、田んぼに落ちてしまった。

普通なら泣くところだが、初めて見る馬の、威風堂々とした佇まい、盛り上がる足の筋肉、その筋肉に、蜘蛛の巣のように張り巡らされた血管に圧倒され、恐怖を通り越して、「美しい」と感じた。

(中略)

実際に目の前で観る釜本は、びっくりするほど大きくて、はち切れそうな筋肉の鎧を纏い、まるで、ギリシャ神話のゼウスのようだった。

その後ろ姿を観た時に、突然フラッシュバックが起こった。(もちろん当時はそんな言葉は知らないょ) そう、小学生の時に観た、浦和のあぜ道を歩いていた、黒龍号、いや、恐竜のようなサラブレットが、全速力で頭の中を横切った。

小学生の時に観た、あの美しい筋肉。その筋肉に絡み付くように巻き付いた太い血管を、釜本さんの後ろ姿に見いだしたのだ。(ここから、さんづけね。今まですみません。子供目線だったので)すんごい太ももだったのだ。ユニフォーム越しに見える身体も、筋肉隆々という表現がぴったりだった。

http://www.tv-tokyo.co.jp/footbrain/column/111015.html

どうですか、この文章。釜本さんのすごい太股を表現するために浦和の競走馬を引っ張ってくるこの表現力!僕は大好きです。勝村さん、今後ともよろしくお願いします(それだけ)。