皆様、明けましておめでとうございます(ちょっと遅いですが)。今年も当ブログをよろしくお願い申し上げます。さて、今年一発目のエントリーは、サッカーの本について。その名も「サッカー依存症」です。
- 作者: 武智幸徳
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/05/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本、何で買おうかと思ったかというと作者が武智幸徳さんだったからです。武智さんは日経新聞社の編集委員で、主にスポーツ関係の記事を書いておられます。特にサッカーに関しては深い造詣があり、勉強になること請け合いです(サッカーマガジンの最後のコラムを書いている人でもあります)。
早稲田の文学部卒業が関係しているのかどうかわかりませんが、文体はかなり文学チックです。サッカーを他のものにたとえるような書き方やちょっとした人物の紹介にも面白さを感じます。日経新聞でサッカーの記事を書く人と言えば、この武智さんともう一人、吉田誠一さんがいらっしゃいますが、文学的なのは武智さんだと思います(ちなみに吉田誠一さんのマラソン記事は個人的に非常に好きです)。
「サッカー依存症」と名付けられたこの本の始まりは、「依存症というからには一番迷惑をかけているのは家族である、という自覚もあります。いつも、すみません。そして、ありがとう。」と書かれています。
この本の構成は、初めの100ページが比較的小ネタになっており、次の50ページが日本代表における決定力不足について、次の70ページが2005年に書かれた南米サッカー事情(加筆あり)、そして最後の60ページをオランダとFCバルセロナのつながりについて書かれています。
最初の小ネタ(100ページ)はあまり印象に残っていないのですが、それ以降の日本代表や南米、FCバルセロナの話はとても詳細に書かれており、例えばクライフとFCバルセロナとのつながりや、オランダサッカーはなぜ4−3−3のシステムを大事にするのか、など大変勉強になりました。
文体も読みやすく、サッカー好きなら是非おすすめの一冊です。