KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

松本戦を含めて、CK5連発というのは確実に企業秘密があるんじゃないかと思ってしまう。 #urawareds

名古屋戦後の記者会見で、オリヴェイラ監督に対してこんな真っ向勝負な質問が出ていました。

(コーナーキックが重要ということだが、今日は相手のコーナーキックの守備を分析し、それに対する対策をしたのか? あるいは単に相手がマークを外しただけだったのか?)

引用元:オズワルド オリヴェイラ監督 名古屋戦試合後会見|URAWA RED DIAMONDS OFFICIAL WEBSITE


いや、さすがにオリヴェイラ監督がこの質問にきちんと答えるとは思えず。なぜなら「狙ってやった」と答えれば研究されるだろうし、「選手がうまくやってくれた」というのも監督としてどうなの、と思えるから。で、オリヴェイラ監督はどう答えたか。

「まず、練習では攻撃のコーナーキックで、どのチームと対戦しても共通するところを練習しています。ジョー選手のような背の高い選手、またはセンターバックの2人、ボランチの9番など、とても力強い選手たちが守っているところで点を取ることができたのは、柏木の蹴ったボールが良かったからだと思いますし、そうしたマークを外した選手たちの力だと思っています」

引用元:オズワルド オリヴェイラ監督 名古屋戦試合後会見|URAWA RED DIAMONDS OFFICIAL WEBSITE


すごい無難な回答です(笑)。さすが修羅場をくぐり抜けてきた名将とでも言いましょうか。こんな真っ向勝負な質問には、まともに答えません。

とは言え、これだけCKからの得点が続くと、確実に何か仕込んでいるんだろうなとは思います。5得点中、全てとは言いませんが、その内のいくつかは狙い通りのゴールができたのではないでしょうか。個人的には、遠藤の1点目がとてもわかりやすい「仕込み」だと思いました。




これ、非常にわかりやすい連携です。まず名古屋は、松本戦で2得点しているマウリシオを完全マークです。そしてゴールのすぐ前にいる興梠もマンマーク。この時のポイントはマウリシオはファーの離れたところにいて、マークされているけども、どちらかというとマウリシオがスクリーンして、相手の選手を中央に入れないようにしています。興梠もマークされた振りして、GKの邪魔をしています。

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ニアに橋岡です。橋岡は、遠藤の2点目の時もニアに待機していてつぶれ役になっています。そしてマルティノスと武藤がセカンドボールを狙うポジションです。よくわからないのは槙野ですが、おそらくファーを担当していてこの時はマウリシオが邪魔で前に行けなかったのではないかと思われます。

で、これだけお膳立てした上で、遠藤の突入です。名古屋は2枚、フリーの選手がボールを待ち構えていますが、走り込んできた遠藤の方がはるかにジャンプが上です。そしてそこにピンポイントで合わせる柏木のボール。非常に整備されたCKです。

この遠藤の1点目は、後から見ても非常にわかりやすい仕込まれたプレーだと認識できます。「流れからの得点じゃない」とブーブー言う気持ちもわかるのですが、「浦和のCKは怖い」と相手に思わせることによって、ゴールラインを割るような守備がやりにくくなります。これすなわち崩しやすくなるということにつながります。

一つ注意したいのは、これが名古屋だから得点できたのか否か、と言うことです。それは次節のセレッソ戦で明らかになるでしょう。ひとまず勝ち点3を積み上げられて良かったです。どんどん行きましょう。