KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

ネイマールがコケるのが嫌いという気持ちはわかりますが、あまりそこにフォーカスしない方が良い。 #WorldCup

昨日は21時からブラジル対コスタリカでした。私は、コスタリカは嫌いではありませんが、なんとかブラジルには決勝トーナメントに進んで欲しいと思っています。

 

 

この試合は、コスタリカの堅守が素晴らしかったです。ブラジルの打つシュートがことごとくコスタリカのGK、ケイロル・ナバスの正面に飛ぶのは偶然ではないでしょう。そういうポジション取りをしているのです。

 

前半にブラジルは左サイド中心に攻め、20分あたりからネイマールが裏へ抜けてパスをもらうシーンが何度かありました。しかし、得点には至らず。

 

チッチ監督の早めの打ち手

チッチ監督は早めに手を打ってきました。後半頭から、右サイドのアタッカーをウィリアンからドウグラス・コスタに切り替えてきました。

 

コスタリカにそれほどスペースもないのに、そんなに変わるものかと思って見ていましたが、コスタは左利きでスペースが無くても切れ込んでくる技術がありました。

 

これが結構コスタリカにとって厄介というか、左のネイマールーマルセロラインでも大変なのに、右サイドの面倒も見なくてはいけなくなったので、守備の集中度が落ちます。

 

さらに、ブラジルは攻撃スピードを上げました。最後の崩しのところをほとんどワンタッチでつないで、コスタリカの鉄壁の守備にヒビを入れようとしてきました。

 

ジェズスなんかのワンタッチパスは、非常に見応えありましたね。クラブチームとはまた違った一面が見られました。

 

落ち着いていたマルセロとコウチーニョ

この試合、かなりコスタリカの守備がきつく、ネイマールなんかは根を上げていました。そんな中、マルセロとコウチーニョの顔を見ると落ち着いて見えました。

 

サイドバックのマルセロは、そこまでコスタリカのプレスにあうポジションではありませんが、コウチーニョはインテリオールです。結構圧力があったと思うのですが、表情は常に落ち着いていましたね。さすがに「コウチーニョゾーン」でボールを持つとコスタリカの選手がわらわらと寄ってきていましたが。

 

落ち着いていたからというわけではないと思いますが、コウチーニョの得点はつま先で素早く蹴り出す見事なゴールでした。

 

ネイマールがコケるのに、それほど気を取られなくても良い

知り合いがこの試合を見て、ネイマールがすぐにコケるから嫌だと言っていました。そこからブラジルも嫌いだ、GLで負ければいいのにというくらい嫌っていました。

 

あと、コロンビア対日本の試合で、川島が失点したシーンで指を立てて「入ってないよー」というパフォーマンスをしていましたが、あれも嫌だと言っていました。

 

サッカーの見方は千差万別なので、正々堂々としていないプレーに嫌悪感を覚えるのも、特に日本人のメンタリティであればよくわかります。

 

ただ、そこにあまりに気を取られると、サッカーの面白さが半減しちゃうんじゃないかなぁと思うわけです。ネイマールのPKはVARで無くなってしまいましたが、あれはファウルをもらうための技術です。日本人でも原口が結構やります。

 

それを嫌ってしまうと、サッカーなんか見ない方が良いんじゃないかなぁと思うくらい、そんなシーンが多いスポーツなのです。

 

実は、バスケットボールでも「ファウルをもらう」プレーはNBAでよくあります。僕は、ルールでそれがファウルになるのであれば、そこを利用するのはプロであればアリだと思います。それでご飯食べているのですから。

 

まあ、確かにそんなプレーが無くなれば気持ちのいいシーンばかりになるのかもしれません。サッカーファンも増えるかも。ただ、サッカーって世界で一番プレー人口の多いスポーツなんです。

 

みんな武士道精神があって、せこいファウルなんて貰わないよ!という見事な人ばかりであれば良いのですが、それではダイバーシティがないなぁと思います(笑)。せこいファウルを狙う選手もいるから面白いと僕は思います。それだけサッカーの懐は深いんだぞと思うわけです。

 

というわけで、僕はネイマールがすぐコケるのは、それはそれで受け止めて、ブラジルの見事な攻撃に痺れるのでした。しかし、VARでPK無くなったのは面白かったです(笑)。