KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

なぜ大槻レッズは、守備が安定しているのか。

いやはや、大槻"暫定"監督になってから、4勝1分で、浦和サポはご機嫌の日々が続いています。大槻監督の見た目も相まって、大いに盛り上がってますね。

 

 

メンバーも毎試合変えてきて、3バック、4バックも変幻自在です。3バックはミシャ式、4バックは堀監督が仕込んできたので、選手からすると、最早どちらでも対応できるのでしょう。

 

守備が安定してますよね?

 

大槻監督になって、5試合見てきました。全体的な感想としては、守備がいいなということです。5試合やって、神戸2失点、清水1失点で、合計3失点です。1試合平均0.6点。非常にいい数字です。

 

以前のように、前がかりになって、カウンターを喰らい、安い失点をしてしまうシーンがなくなりました。全体的にポジショニングがいいように思います。

 

昨日の、ガンバとの試合で一番危なかったのは、ハーフウェイライン辺りでマルティノスがボールロストし、そのままカウンターで井出のシュートがポスト直撃だったシーンではないでしょうか。

 

それ以外は、クロスに対しては必ず誰か1人寄せてますし、中央では確実に弾き返すようなポジショニング取ってますし、テレビ画面を見る感じでは選手が満遍なく配置されていて、偏りがそれほどありません。

 

例え、バイタルエリアでガンバの選手がセカンドボールを拾ってシュートを試みても、確実にブロックに行ける場所に浦和の選手がいるのです。これは、見ていて「へー、なんか守備がいいねー!」と思わせる部分でした。

 

大槻監督の交代策も納得

 

浦和レッズの公式HPに行くと、試合後の監督コメントが毎試合読めます。ミシャの時は、ここを読むのが毎試合の楽しみでした。堀監督は、控えめなコメントをいつも載せていました。

 

大槻監督は、ここのコメント欄でだいたいいつも交代策について説明してくれます。これが毎回納得させられる、素晴らしい意見なのです。

 

(60分くらいに両サイドバックを交代させたが、その理由は?)
「あそこで泉澤選手などのパワーをしっかりと抑えたかったです。あそこが疲弊してくると全体が下がってしまうので、少しそこのスタミナ面などを見て代えてあげたかったです。今年ルーキーの二人なので、そこの負担をマルティノスとアンドリューには少し頭に入れてプレーはさせていましたが、彼らは前にパワーがあるので、切り替えのところでさらされるケースが多かったです。そういうところが見えたので、早めに穴を埋めました」

浦和レッドダイヤモンズ公式サイト

 

ガンバの泉澤選手は、元々大宮にいた選手で、もしかすると浦和に対して特別な気持ちがあるかもしれません。そして、素晴らしいドリブラーです。昨日の試合でも何度も左サイドでドリブルで切り込み、浦和守備陣を慌てさせていました。

 

浦和の右サイドは、初めはマルティノスと柴戸で対応しておりましたが、前半は結構やられていました。泉澤も試合後のコメントで前半は結構仕掛けられたと述べています。

 

前半はスムーズにボールを運べたりいい形も作れたんですけど、後半は個人的にもいい形を作れなかったので、かつ結果としても勝てなかったので悔しい試合になりました。<ガンバ大阪>若手で臨んだルヴァンカップ・浦和レッズ戦は敗戦。(高村美砂) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

サイドでやられますと、CBもカバーに行かなくてはいけないですし、それは中央の危険なエリアが空いてしまうことを指します。

 

大槻監督は、そこの部分を選手交代によって補強してきたわけです。しかもコメントの仕方が上手で、決してマルティノスの守備が悪いということを言いません。「前にパワーがあるので」とすごく思いやりのある言葉でコメントします。

 

まとめ

 

守備がいいのは、3バック、4バックと変幻自在に変われるので、相手チームが攻略しにくいこと、試合中に穴と思われる部分を交代策によって防いでいること、ということが挙げられます。

 

大槻監督になって、全体的な戦術練習を行う時間は今のところないはずですから、あの守備時のバランスの良い配置はどうやっているんだろうなぁという疑問が湧きます。

 

あとは、球際に選手が強いのは、おそらく監督のミーティングが良いんだろうなと推測できます。選手の気迫がこっちにも伝わってきます。

 

このまま大槻監督を見ていたい気もしますが、今回はひとまずオリベイラ監督でいきそうですね。大槻采配は、期間限定ですけども、とても面白いものを見せてくれます。