KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

FAカップのレギュレーションについて

今朝、FAカップの3回戦、リバプール対エバートンをDAZNで観戦していました。野村明弘さんの1人実況でした。サウサンプトンから約115億円で移籍してきたファン・ダイクのデビュー戦という注目ポイントがある試合でした。

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攻めるリバプールに守るエバートンという構図で、なかなか見応えのある試合でした。前半にPKでミルナーが決め、後半に見事なカウンターでエバートンが同点にすると、試合終盤にデビュー戦となったファン・ダイクがセットプレーから得点をするという、ドラマチックな展開でリバプールの勝利となりました。

試合中に野村さんがFAカップのレギュレーションについて説明してくれていたのが、へーと思ったのでブログに書いておきます。

FAカップの面白いレギュレーション


FAカップというのは、イングランドが世界に誇るカップ戦で、世界最古の歴史があります。日本の天皇杯もこのFAカップをモデルにして作られました。特徴は、プロ、アマに関係なくFA(The Football Association)に登録しているチームであれば参加できるという門戸の広さです。

今回のように3回戦くらいの試合ですと、場合によっては4部のチームなど下位カテゴリのチームが、プレミアリーグ勢と対戦することもあるわけです。

面白いと思ったのが、例えばマンチェスター・ユナイテッドと4部の試合がある場合、試合会場は抽選で決めます。抽選で、マンUのホーム、オールド・トラッフォード(収容人数約75000人)で試合をすることになるとすると、そのチケット収入は完全折半になるそうです。

逆に、抽選の結果、4部チームのホームで行うことになることもあります。4部チームだとスタジアムの収容人数が約5000人というところもあります。

野村さんの説明によると、会場がオールド・トラッフォードになった場合、相手の4部のチームには、チケット収入の半分が来るわけですから、数年分のチーム運営費になることもあるそうです。これはチームとしては大きいですよね。

4部のホーム会場開催になった場合、このような金銭的な旨みはないわけです。ただ、マンUがおらが村に試合に来るというのは、とても大きなイベントになるとは思います。ドイツのポカールなんかは、こちらの方を重要視していて、基本的には下位カテゴリのスタジアムで試合をするようになっています。

FAカップの抽選の時には、4部のチームは大きな金銭をゲットできるかもしれないので、テレビ局が抽選時に、チーム首脳陣をライブ中継することが当たり前になっているそうです。いやいや、かなり面白い話です。どんな表情で抽選会を見守っているのでしょうね。