KH Chronicle

1975年生まれ。サッカーのことを多めに書いています。医療と経済にも興味があります。

【book】トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する!

先週だったか、フランスのピケティ先生が来日して話題になりましたよね。日経新聞読んでると、いつだったか、コラムなどで「ピケティの本が売れているらしい。」という文章を読んで、どんなものなんだろうと思っていました。

トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する!―週刊東洋経済eビジネス新書No.76

トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する!―週刊東洋経済eビジネス新書No.76

 

 
原書を買うと5000円くらい700ページのがっつりとした大作になっています。本の重さだけで1.2㎏するそうなので、持ち歩くならkindleに入れて読んだ方がよさそうです。ひとまず、「日替わりセール」で上記の本が登場したので安く購入してkindleへ入れておきました。

このピケティ先生の「21世紀の資本論」がどうして売れているかということが書いてあるのですが、本当は19世紀にGDPの概念がないから、「r>g」なんて長期の視点で証明するのは難しいと言われた中で、ピケティ先生は19世紀の地価や所得税からなんとかGDPを算出して、「r>g」を説明しているわけです。

今までこれほどのデータを使って書かれていたものがなく、「r>g」に真実味が出てくるわけですね。20世紀の半ばの世界が戦争をしていたころは、少しこの不等式が乱れたそうですが、ピケティ先生はそれは例外だと判断しています。

ざっくりとピケティの本を理解するにはいいんじゃないでしょうか。こないだ、国会の質疑で民主党の長妻さんが安倍総理に向かって、格差社会の是正について聞いていました。安倍首相は、格差が広がると貧困層の教育が行き届かなくなり、結果的に国家の生産性が下がるというようなことを言っていました。

もしかすると長期的な視点では、高所得者の税金が重くなり、格差をなくす方向に行くかも知れないですね。少し社会主義に戻るというか。ただ、日本はアメリカに比べるとまだまだ格差が広がっているとは言えないです。なぜなら、企業が稼いだお金を投資や株主還元をせずに現金のまま抱え込んでいるからだそうです。